まずは、必要なだけのマイルを目的の航空会社に移行する必要があります。アメリカンエキスプレスやダイナースプレミアムカードのデスクに電話をして、依頼をすればOKです。移行にある程度の時間がかかります。2〜4週間ほどを見ておくとよいと思います。私の場合、最速で1週間と言うこともありましたが、あくまでも参考と言うことであり、いつもこうとは限りません。
あと、各航空会社のマイレージ会員に登録を済ませておく必要があります。今の時代、多くの人はANA, JALの会員登録をしておられると思いますが、それと同じように利用を予定している航空会社、例えば、ユナイテッド航空とかアメリカン航空とかのマイレージ会員の登録をするわけです。各航空会社のホームページ上から簡単に登録できますし、無料です。登録するのは、航空券をとる予定の家族のものも必要です。奥さんや子供さんの航空券も予約する予定であれば、予定の人全ての登録を済ませます。
特典航空券の予約は、各航空会社のマイレージの担当部門に電話をして予約するのが一般的な取り方です。ANAやJALではホームページ上からも取れたりするようですが、最初は電話をして、色々と質問もさせてもらって教えてもらいながら予約するのが良いのではないかと思います。色々なルールやノウハウなどが電話で聞いていくうちにわかってくることもよくあります。
航空会社により、搭乗の何日前から予約できるかは異なります。ANAの国際線では355日前から、JALの国際線では330日前から、ユナイテッド航空では330日前からとなっています。特典航空券用の座席はおそらくひとつの便に対して数席しか用意していないと思われます。ですから、その数席を巡って早い者勝ちとなります。早い人は予約開始の330日前から予約しようと頑張っていますので多くの人が旅行に行きたいと思うような連休の競争率は高いと言えるでしょう。逆に、多くの人が旅行に行きたいと思わないような平日は競争率が低いと言うことも言えます。また、シーズン的なことも影響するでしょう。例えば、ニュージーランド旅行に関しては、現地の春や夏、つまり日本の秋、冬は希望者が多いでしょうし、現地の冬、日本の夏には希望者が少ないでしょう。私は、ANAのマイルでニュージーランドにスキー旅行にビジネス特典航空券で行きましたが、3ヶ月前の3月末に予約が取れたので驚いたことがありました。
各航空会社によって特典航空券の取れない期間をもうけています。年末年始、GW、お盆、連休などがそうした期間にあてられています。こうした航空会社にとってのかき入れ時の時にはマイルを使って欲しくないと言うことだと思います。米国の航空会社では、マイルを2倍払うとそうした期間の制限を受けず、席数の制限も受けずに、丁度正規にお金を払って航空券を購入するのと同じように特典航空券を予約できるというシステムも存在しています。アメリカン航空ではAAnytimeという制度でアメリカン航空に限って制限のない特典航空券が予約できますし、ユナイテッド航空の場合は、セーバーという通常の利用とは別に、スタンダード特典という呼び方でマイルを2倍払って利用制限や空席制限のない利用がユナイテッド航空以外のスターアライアンスの航空会社で可能なようです。
ただ、日本の航空会社ANA, JALは特典航空券のキャンセル待ちを搭乗ぎりぎりまで受け付けてくれます。そして、空きがあれば特典航空券の枠ではなくても特典航空券の利用として乗せてくれることも多いように聞きます。つまり、航空会社の損得勘定として、空席で飛行機を飛ばすよりも人を乗せてマイルを回収した方が得であるということがあるのだと思います。ですから、平日のビジネスクラスなどは空席も目立ちますので、ビジネスクラス特典航空券で乗れたりする可能性は高いようです。ただ、米国の航空会社がこのようにしてくれるのかどうかはわかりません。
飛行場の場所の問題も若干あるようです。例えばパリは常に人気のある旅先ですが、成田発ではなくて名古屋発だととりやすかったりも若干あるようです。ちなみに私の経験でJALの成田〜パリが満席だったときに名古屋〜パリ(今は廃止路線)で取ることができました。アメリカン航空のマイルでJALの航空券をとった形です。ちなみにアメリカン航空の担当者は感じが良くて、てきぱきとこなしてくれました。手元の端末にはアメリカン航空の情報だけではなくて、関連するワンワールド加盟のJAL, ブリティッシュエアウェイズ, フィンエアなどの便も見れるようでJAL以外の便も調べてくれました。ANA, JALのマイルの利用は慣れているのですが、はじめてアメリカン航空のマイルを利用する際には一抹の不安がありました。本当に取れるのだろうか?と
アメリカン航空のマイルを利用した、JALの特典ビジネス航空券に空きがあるかどうかの情報に関してですが、JALの国際線ホームページの”国際線特典航空券予約”というところを見ると、ビジネスクラスの特典航空券の空き状況がみれるわけですが、これに空きがあれば、アメリカン航空のマイルでその特典枠を利用できる可能性が高いという目安になるのではないかと思います。私の場合も、名古屋〜パリを予約するときに、これを目安にして申し込んだらとれたといういきさつがあります。ご参考になればと思います。ANA、ユナイテッド航空、デルタ航空などでも特典航空券の発券が可能かどうかをホームページ上で検索することができます。ANAだと、提携航空会社の特典航空券の予約のページで検索できますし、ユナイテッド航空の場合、通常の予約検索の画面で、特典航空券のところにチェックを入れると、特典航空券をとる場合のマイル数や空き状況が検索できます。
マイルを貯めても、ビジネスクラスの特典航空券がとれなければ意味がありません。どのマイレージで貯めると取りやすいのか…、これは僕なりの経験がありますが、教えるとみんながそれをすると僕が取りにくくなるので、企業秘密と言うことで…(^^;) でも、僕も色々なマイレージで特典航空券を取りましたが、ANA, JALのビジネスクラスの特典航空券はとりにくく、むしろ欧米の航空会社の特典航空券の方がとりやすいという印象はあります。日本ではANA, JALのマイルを貯めている人が多くて、そうした人の多くはANA, JALの特典航空券を取ろうとするからだと思います。ですので、デルタ航空(スカイチーム)、エールフランス(スカイチーム)、KLM(スカイチーム)、ルフトハンザ(スターアライアンス)、ユナイテッド(スターアライアンス)、アメリカン航空(ワンワールド)など海外の航空会社のビジネスクラスの特典航空券の取得を狙う方が予約しやすいという状況があります。こうしたときに、ダイナースだと、マイルの移行先としてデルタ航空、ユナイテッド航空、アメリカン航空に無制限でマイルが移行できるということがとても有利に働くわけです。
航空券の取り方なのですが、例えばアメリカン航空でヨーロッパのビジネスクラス特典航空券を105,000マイルを使って取るとしましょう。目的地がバルセロナ、出発地が伊丹空港だと、伊丹→成田、成田→ロンドン、ロンドン→バルセロナという3つの便が片道になります。復路はこの逆でとってもよいのですが、”シングルオープンジョー”というマニアックな航空用語ですが、そういうことも可能ということになっています。シングルオープンジョーとは往路の到着地点と復路の出発地点が別々な場合を差します。例を挙げると、往路:成田〜バルセロナ、復路:パリ〜成田などです。現地でバルセロナからパリまでを鉄道などで移動してパリから帰りの飛行機に乗る等と言うことを差します。こうした自由がきくので旅行の計画が広がります。また、航空会社を混ぜることも可能なようです。往路はJAL、復路はブリティッシュエアウェイズということも可能です。
マイルの移行について考えるときに、ワンワールド、スターアライアンス、スカイチームという3つの航空会社のアライアンスがあり、それぞれにどこの航空会社が所属していて、どの航空会社のマイレージにマイルを集めて、どの航空会社の特典航空券を予約しようかという戦略が必要になります。3つのアライアンスと所属している主な航空会社を以下にまとめておきます。
この表を見ながら作戦をたてるといいと思います。例えば、アメックスとダイナースの両方を持っていて、両方でマイルが貯まる人の場合は、デルタ航空だとどちらのカードからもマイルを集めてこれるし、スカイチームの航空会社の特典航空券がとれるので、エールフランスでパリに行こうとか、KLMでオランダに行こうとかいう計画が立てられるわけです。
ワンワールド
- アメリカン航空(ダイナースから移行可能)
- JAL(アメックスから移行可能)
- ブリティッシュエアウェイズ
- イベリア航空
- フィンエアー
- キャセイ・パシフィック航空(アメックスから移行可能)
- カンタス航空
スターアライアンス
- ユナイテッド航空(ダイナースから移行可能)
- ANA(ダイナース、アメックスから移行可能)
- アシアナ航空
- シンガポール航空
- タイ国際航空(ダイナース、アメックスから移行可能)
- トルコ航空
- ニュージーランド航空
- ルフトハンザドイツ航空
- オーストリア航空
- スイスインターナショナルエアラインズ
スカイチーム
- デルタ航空(ダイナース、アメックスから移行可能)
- エールフランス航空
- KLMオランダ航空
- アリタリア航空(ダイナースから移行可能)
- 大韓航空
- チャイナエアライン
《貯めたANAのマイルで、提携航空会社の特典航空券を取るために必要なマイル数》
これはつまり、ANAのマイルを貯めたのだけれどANAの飛行機には乗らずに提携航空会社、例えばルフトハンザ、エアカナダ、スイス、オーストリア、キャセイ、タイ、ユナイテッド、トルコなどの航空会社に載る場合に必要なマイル数です。お薦めはANAのマイルを9万マイルためて、ビジネスでヨーロッパに行くことです。
往復の距離(マイル) | 都市名の例 | エコノミー | ビジネス | ファースト |
601〜1,600 | ソウル | 20,000 | 38,000 | 60,000 |
1,601〜2,000 | 上海 | 20,000 | 38,000 | 60,000 |
2,001〜4,000 | 香港、北京、台北、マニラ | 22,000 | 43,000 | 70,000 |
4,001〜7,000 | バンコク、シンガポール | 38,000 | 63,000 | 90,000 |
7,001〜9,000 | ホノルル、ジャカルタ、ムンバイ | 43,000 | 68,000 | 100,000 |
9,001〜11,000 | SFO、LA、シアトル、サンノゼ | 55,000 | 85,000 | 120,000 |
11,001〜14,000 | ヨーロッパ主要都市、NYなど | 60,000 | 90,000 | 140,000 |
日本からヨーロッパまでのビジネスクラスの特典航空券に必要なマイル数が、改悪になるようです。デルタ航空のスカイマイルだと12万マイルが14万マイルにかわります。ユナイテッド航空のマイレージプラスだと12万マイルが15万マイルにかわります。アメリカン航空の場合は105,000マイルで変更はないようです。ちなみに14万マイルあるとアメリカン航空の場合ヨーロッパ行きのファーストクラスの特典航空券が申し込めますので、デルタやユナイテッドのマイレージのサービスと差がついています。ANAもヨーロッパ行きの特典航空券に必要なマイル数は9万マイルと変更はないようなので、ほっとします。これからはダイナースのマイルは、アメリカン航空のアドバンテージ、またはANAあたりに移行するのがよいのかもしれません。